羊の皮を被った狼たち

重力ピエロ

「重力ピエロ」は伊坂幸太郎による同名小説を映画化した作品で、2009年に公開されました。原作は第129回直木賞候補作品、第57回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門候補作品、第1回本屋大賞ノミネート作品、2004年版このミステリーがすごい!第3位に選ばれた作品です。

ストーリー

高校生の春は、兄・泉水を伴って学校の体育倉庫へ向かっていました。突然バットを手渡された泉水は訳も分からず、春に着いていくしかありません。体育倉庫に近づくと中から女の悲鳴が聞こえてきます。クラスで生意気な態度を取っている女子生徒を、男子生徒が襲おうとしていたのです。春はその計画をどこからか聞きつけ、阻止するために泉水を誘ったのでした。倉庫へ駆け込み男子生徒たちを蹴散らす春を泉水はただ呆然と見ているしかありませんでした・・・。そして7年後。大学院で遺伝子の研究をする泉水は、弟・春に一緒に暮らす父・正志が食あたりになったと聞き、実家を訪れます。父は病院に行った結果、ガンであることが分かったと二人に告げます。心配する泉水をよそに、あっけらかんとしている父。春はそんな父を見て、「本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ」と泉水を諭します。その頃、仙台市内では連続放火事件が発生していました。落書きされたグラフィティアートを消す仕事をしている春は、自分が仕事をした場所の近くで放火が起きていることに気づき、泉水に相談します。これらのグラフィティアートは犯人からのメッセージだと主張する春。泉水は半信半疑ながらも春に協力し、手分けして夜の街を張り込みます。しかしそんな2人を嘲笑うかのように、またしても火の手があがります。放火とグラフィティアートにいったいどんな関係が?悩む泉水のもとに、大学院の友人・山内は、24年前の連続強姦事件の鍵を握る人物・葛城が、仙台に戻ってきたことを伝えます。7年前、母・梨江子が亡くなった時、正志は泉水と春の前で、家族のある秘密を語りました。葛城はその秘密にも大きく関わる人物でした。葛城の再来に動揺する泉水。新たに見つかったグラフィティアートの写真を手に、今度こそ犯人を捕まえてやると意気込む春に対し、泉水は「そんなヒマはないんだ」と感情を爆発させ、家を飛び出してしまいます。そんな時泉水は、春を付回していた謎の美女の姿を発見します。「春を追いかけるから」という理由で「夏子」というあだ名が付けられたその美女は、泉水に向かって放火事件の真相や、葛城と春の衝撃的な関係を語り始め・・・。

登場人物

奥野泉水(おくのいずみ)

大学院で遺伝子の研究を行なっています。春に教えられた放火事件のルールに興味を持ち、謎解きに乗り出します。

奥野春(おくのはる)

泉水の弟です。泉水とは2歳違いの4月8日生まれ。市内に描かれたグラフィティアートを消すことを生業としています。誕生日がパブロ・ピカソの命日と同じであることを父から教えられ、自身をピカソの生まれ変わりだと信じており、ピカソのことは親しみを込めて「ピカッソ」と読んでいます。

奥野正志(おくのまさし)

泉水と春の父親です。ガンを患い入院中しています。地味で目立たない平凡な公務員ですが、泉水は父のことを凄い人間だと尊敬しています。

奥野梨江子(おくのりえこ)

泉水と春の母親です。数年前に自動車事故で亡くなりました。結婚前はモデルをしており、仕事で仙台の市役所を訪れた際に父と出会い、一目ぼれをしてモデルを辞め、仙台に押しかけました。

葛城由紀夫(かつらぎゆきお)

売春斡旋を行っている男。過去の様々な悪行を自慢することを楽しみとしています。

キャスト

  • 加瀬亮・・・奥野泉水
  • 岡田将生・・・奥野春
  • 小日向文世・・・奥野正志
  • 吉高由里子・・・夏子
  • 岡田義徳・・・山内
  • 渡部篤郎・・・葛城由紀夫
  • 鈴木京香・・・奥野梨江子
  • 熊谷知博・・・奥野泉水(幼少期)
  • 北村匠海・・・奥野春(幼少期)

スタッフ

  • 監督・・・森淳一
  • 企画・脚本・・・相沢友子
  • 原作・・・伊坂幸太郎
  • プロデューサー・・・荒木美也子、守屋圭一郎
  • 音楽・・・渡辺善太郎
  • 撮影・・・林淳一郎
  • 美術・・・花谷秀文
  • 編集・・・三條知生
  • 照明・・・中村裕樹
  • 録音・・・藤本賢一
  • 装飾・・・山下順弘
  • 衣装・・・長田久美
  • 企画・配給・・・アスミック・エース
  • 製作プロダクション・・・アスミック・エース、ROBOT
  • 製作・・・「重力ピエロ」製作委員会(アスミック・エース、ROBOT、テレビ朝日、朝日放送、東日本放送、九州朝日放送、Yahoo!JAPAN、河北新報社、住友商事)
  • 主題歌・・・S.R.S「Sometimes」