羊の皮を被った狼たち

悪党~重犯罪捜査班

「悪党~重犯罪捜査班」

「悪党~重犯罪捜査班」は朝日放送とテレビ朝日の共同制作により、2011年1月21日から3月25日までテレビ朝日系列で放送されたテレビドラマです。高橋克典が主演を務めました。非合法すれすれのあくどい手段の捜査で悪党を追いつめる刑事たちの活躍を描いています。主演の高橋は同枠では「オトコの子育て」以来、共演の内山理名は「生徒諸君!」以来の出演でした。また、村上弘明は民放の連続現代劇出演は約20年ぶりで、梅沢富美男は村上とは「必殺仕事人V・激闘編」以来約25年ぶりの共演となりました。本作は2006年4月から5年間続いた「金曜夜9時ドラマ」の最終作品でした。キャッチコピーは「腐っているのは、世の中か、俺か」でした。

登場人物

富樫正義・・・高橋克典

横浜港町警察署刑事課第四係の主任(巡査部長)です。悪人逮捕、事件解決のためなら手段を選ばない男ですが、根は名前通りの善人で、私利私欲のための悪事は一切行いません。娘・のぞみと姑・佐知代の三人で暮らしています。12年前から妻・紀子は失踪していると周りの人間は思っていて、富樫が殺害したという噂も流れました。しかし、真相は自殺未遂を図った紀子に対し、責任を感じた富樫は、犯罪被害に遭う市民を守るために刑事を続けていたというものでした。前島からチームの軍資金らしき金を受け取るなど、彼とつながりがあり、命を狙われた前島を守る行動も見せました。最終回で飯沼玲子との仲を誤解した西村和也に腹部を刺されました。

里中啓一郎・・・小泉考太郎

刑事課第四係・係長(警部補)です。神奈川県警本部きってのエリートとして将来を嘱望され、警務部で組織運営に関わっていましたが、本部長の甥の不正採用を告発したために本部長の逆鱗に触れ。横浜港町警察署へ飛ばされました。警察官には絶対的な正義があると信じている堅物でしたが、後半からは柔軟な態度も見せています。第四係の新しい係長として赴任し、捜査内容を報告しなかったり、自分を「おとり」にするなどの部下の富樫たちの悪党ぶりに憤ります。しかし自分が前島や本部長の私欲のために都合よく利用されていると悟った事、富樫に自分と共通する部分を感じた事などから、富樫の犯人に対する発砲の正当性を主張するなど、少しずつ富樫の正義を理解するようになっていきました。妻の理恵とは結婚したばかり。

飯沼玲子・・・内山理名

刑事課第四係の紅一点。すこぶる有能でクールな女刑事で、仕事場では身勝手な主張をする犯人を殴ったり、自分をからかう柴田を蹴り上げるなど男勝りな性格を見せ、富樫が持つ正義に共感しています。一方プライベートではろくでもない若いヒモ・西村和也とつきあっていて、理不尽なことで暴力を受けています。幼少期の孤独だった過去から利用されているとわかっていながらも、自分がいないとダメという和也と離れられない弱い一面を持っています。しかし、数々の仕打ちに加えて自分を騙したことでついに和也と決別し、彼を部屋から追い出しました。

柴田安春・・・鈴木浩介

チームの一員でありながら、富樫たちとは対照的に自信の保身と私欲のために行動する小悪党です。資金運用に失敗して莫大な借金を抱えており、その返済のために事件関係者に対して度々裏金を要求します。また暴力団の村雨組とのつながりがあり、捜査情報を流す代わりに事件の情報を得ていました。しかし村雨組に黒紅コーポレーションの麻薬取引の情報を流し、その後村雨組も取り締まられたために彼らの恨みをかい、県議会議員藤堂殺害事件の証拠捏造を強要されました。その件で村雨組に命を狙われ、証拠を捏造したことから警察にもいられなくなり逃亡します。最終回終盤では、これまでの行いを悔い改め、富樫の力となるべくチームに戻りますが、再び逃亡生活にもどりました。

山下学・・・平山浩行

3年前から妻子と別居しており、いつかよりを戻したいと願っています。小学生の息子の声を聞きたいがために妻子の暮らす家に無言電話をかけ続けています。張り込み中に息子からの電話でミスをし、そのせいで被害者が増えたこともありました。その後妻との復縁の可能性が出てきましたが、第四係の不正が発覚し、復縁の話が流れてしまいます。しかし最終回では、ようやく息子と会うことを許されました。

津上譲司・・・八神蓮

富樫らの同僚ではありますが、仲間とは言えない傍観者です。「刑事は公務員」が持論で、命がけで自らの手を汚してまで捜査に当たる富樫たちの気持ちは全く理解出来ず、逆に知ろうともしない冷めた若者です。

猪原勇作・・・デビット伊東

刑事課第一係の係長(警部補)です。神奈川県警の全警察署の中でナンバーワンの検挙率を誇る第四係を、邪魔な存在として煙たがっており、新任の里中にも冷たくあたります。かつて富樫と同じ班で捜査していたことから、富樫の妻について何かを知っている様子も見られます。

石黒孝雄・・・梅沢富美男

刑事課課長(警部)です。一見物分りのいい善人ですが、実は事なかれ主義で、富樫たち第四係の行動を黙認しています。いかにも小心者のように見えますが、その本心は誰にも見せません。富樫とは10年以上の付き合いで、その扱いの難しさから「狂犬」と称している一方で、富樫の妻・紀子の真相を知る数少ない人物で、無理な行動をする富樫を心配する一面を見せています。前島からの指示を無視したことから、足柄署の資料課に左遷となりました。

前島隆造・・・村上弘明

神奈川県警警務部長です。次期本部長との呼び声も高い人物で、里中と理恵の仲人でもあります。里中に対し、横浜港町警察署刑事課の“浄化”という特命を暗に押し付けますが、一方で富樫と接触して大金を渡すなど、腹の底が読めない部分もあります。表向きは模範的な警察幹部を演じていますが、実際は己の野望のためには手段を選ばない冷酷な野心家です。徹底した調査で弱みを握り、人を意のままに動かすことを得意としていますが、反面自分のことを探ろうとしたり、逆らうものには容赦せず、平気で見殺しにする非常に残忍な性格を持っています。思い通りに動かない里中や柴田に圧力をかけることもありました。父親は浮浪者で、自らも路上生活同然の生活を送った経験があり、食べ物を粗末にする事だけは絶対に許しません。県議会議員の藤堂殺害事件を命じた張本人で、黒沢たちに反抗したことから彼らから命を狙われました。富樫に撃たれ海に落ちて行方不明になりますが、浮浪者として生きているのではないかという描写がなされています。

富樫紀子・・・森脇英理子

富樫正義の妻です。失踪したと言われていましたが、実は12年前に富樫が追っていた拳銃密売を妨害された酒井が報復のために放った暴力団員によって襲撃・暴行されていたのでした。心と体に深い傷を負った紀子は飛び降り自殺を図り、一命を取り留めますが植物状態になっていました。

スタッフ

  • 脚本・・・深沢正樹
  • 演出・・・小松隆志、塚本連平
  • 音楽・・・朝倉紀行
  • 選曲・・・石井和之
  • アクションコーディネーター・・・竹田道弘
  • スタント&アクション・・・ジャパンアクションエンタープライズ
  • カースタント・・・野呂慎治
  • 車輌・・・LADY-X
  • 技術協力・・・テイクシステムズ、ブル
  • 照明協力・・・サンライズアート
  • 美術協力・・・テレビ朝日クリエイト
  • 編集協力・・・ワインド・アップ
  • ゼネラルプロデューサー・・・黒田徹也
  • プロデューサー・・・中込卓也、飯田新、川西琢、伊藤達哉
  • 制作・・・ABC、テレビ朝日、MMJ

主題歌

  • オープニング・・・「WHY」4Minute
  • 主題歌・・・「Real Lie」S.R.S